中性子ビーム産業利用事例

ここには、これまでにJRR-3やJ-PARCを使って実施された中性子産業利用事例、205件、を示しています。ナビゲーションで示したA~Hまでの8分野に分類して、実験タイトル(利用施設名、装置名)とその概要が列記されています。各実験タイトルの項をクリックすると詳細ページ(PDF)へリンクします。また、これに続くカッコ内に示されている装置名をクリックすると装置の詳細ぺージへリンクします。 なお、茨城県装置iMATERIAを利用した事例の幾つかは閲覧できません。


A. 高分子の結晶構造

・生体高分子

  1. 植物の配糖化酵素の精密構造解析 (JRR-3, BIX)

  2. Lysylendopeptidase (LEP)の機能発現機構解明 (JRR-3, BIX)

    作製した結晶が0.15mm^3と小型であったが実験できた。しかし良好なフルデータ取得には一般に要求される約1-2mm角の結晶が望ましい。


  3. ATP結合タンパク質の中性子線構造解析 (JRR-3, BIX)

    2×1×0.4mmの結晶で実験、分解能3Å、完全性70%のデータ収集。目的とする構造解析に必要な分解能2Åを得るために結晶を2倍にする。 2.3×1.1×0.8mmの結晶で実験、分解能2.8Å。必要な分解能を得るためには強力な中性子ヒ゛ームが必要。


  4. 中性子構造解析による高耐性4-N,N-dimethyl amino-4’-N’-methyl stilbazolium tosylate(DAST)結晶の評価 (JRR-3, BIX)

    体積約4.7mm^3のDAST結晶の中性子回折を測定、構造解析をし、DAST結晶構造における水素原子位置を特定した。この水素原子情報がDAST結晶品質評価方法として役立つことが確認できた。


  5. 中性子回折による有機化合物結晶の構造解析 (JRR-3, BIX)

  6. 創薬標的タンパク質の中性子構造解析 (JRR-3, BIX)

    HIVプロテアーゼの結晶を製作し中性子構造解析。1.9×1.9×0.4mm、分解能2.3Å、X線結晶構造解析の併用により構造の詳しい情報を得た。つぎに、完全重水化したHIVプロテアーゼの結晶を測定し中性子構造解析した。分解能が4Å、これは多結晶になっていたのが原因らしい。


・その他

  1. 有機物内包ゼオライト単結晶の中性子構造解析 (JRR-3, BIX)

    ゼオライト単結晶の細孔内に有機化合物を内包させた重合物の構造解析を目的とした。テトラプロピルアンモニウム水酸化物(TPAOH)が内包されている1.5mm角のゼオライト単結晶の構造解析について実施した。ゼオライト細孔内でのTPAカチオンの詳細な占有状況が得られ、この解析法は有効な測定手段であることが確認された。


  2. タンパク質のダイナミクス(JRR-3, LTAS )

B. 結晶構造、磁気構造

・デモストレーション実験

  1. 中性子産業利用促進のためのデモンストレーション実験(2) (J-PARC, iMATERIA)

    放振協では、「中性子ビーム実験代行サービス」を実施している。そのため、iMATERIAで測定したデータの精度などを確認するために本実験を行った。


  2. 中性子産業利用促進のためのデモンストレーション実験 (J-PARC, iMATERIA)

    放振協では、「中性子ビーム実験代行サービス」を実施している。そのため、iMATERIAで測定したデータの精度などを確認するために本実験を行った。


・触媒

  1. 新光触媒Tiドープカルシウムアパタイト中の原子位置の高精度中性子回折による解明 (J-PARC, iMATERIA)

    Tiドープカルシウムアパタイト結晶構造については、CaアパタイトのCaの約1割がTiに置き換わっていると推定しているが、Tiアパタイトは軽元素が多く、CaとTiの原子番号が近いため、X線回折では精密な構造解析は難しい。一方、中性子回折の場合、Caの散乱長は正であるのに対してTiの散乱長は負であるため、今回我々は、MLFのパルス中性と飛行時間(TOF)法による高効率で高精度な粉末中性子回折データを用いることで、Tiドープ前のアパタイトとド ープ後のアパタイトの構造の違いを明確にすることにより、Tiの置換サイトを同定する。


  2. 光触媒Tiアパタイトの構造 (JRR-3, HRPD)

    有機物を特異的に吸着する能力があるCaアパタイトCa10(PO4)6(OH)2にTiイオンをドープしたTiアパタイト粉末について中性子回折を測定し、Rietveld解析を行った。その結果(4hサイトでなく)4fサイトのCaがTiイオンに置換された可能性が高いことがわかった。


  3. チタニア光触媒の高活性化のための結晶構造の解析 (J-PARC, iMATERIA)

    窒化温度、熱処理温度等の製造条件を変えて試料を多数調製した。種類としては、水中で高い活性を示す比較用粉末、気相で高い活性を示す比較用試料、ナノ粒子、ナノシート、C-ドープナノシートに分かれる。実験は完了したようだが、解析はまだ構造に関して断定的な議論をすることはできるところまで進んでいないが、一部興味深い結果が得られたようである


  4. 排ガス浄化触媒材料セリアージルコニア化合物の結晶構造の精密化 (JRR-3, HRPD)

    試料の高分解能粉末中性子回折を2つの温度で測定した。回折プロファイルをリートベルト解析し結晶構造を精密化できた。温度による格子定数の差異を含む詳しい比較考察がなされた。


・電池材料

  1. リチウム二次電池正極材の精密構造解析 (JRR-3, HRPD)

    粉末X線回折と粉末中性子の併用によって、LixVO2の構造を精密に決定することができた。中性子の回折パターンのRietveld解析からは、Liのサイトと酸素空孔のサイトの存在が、X線回折パターンのRietveld解析からは、Vのサイトの存在が確認された。


  2. 充放電サイクルによるLi電池正極材の構造差異評価 (JRR-3, HRPD)

    容量劣化前後の正極シートの中性子回折測定を行った。50℃で120日保存、容量26%減にした劣化電池セルの正極シートは、回折プロフィルから、劣化していない正極シートと比べてサイト占有率、格子定数が異なっていた。


  3. Liイオン伝導体の精密構造解析 (JRR-3, HRPD)

    固体電解質中のリチウムイオンの挙動解明が目的。回折データをリートベルト解析して結晶構造を明らかにした。X線回折では困難であったリチウムの原子位置の決定ができた。


  4. リチウムイオン2次電池用負極材中のLi分布の精密解析 (JRR-3, HRPD)

    チタン酸リチウムLixTiO2の未充電試料(x=0)の粉末を調製し、一方x=0.5までLi充電した試料を調製した。粉末中性子回折測定を行い、Rietveld解析した結果、本材料の主相はアナターゼ型二酸化チタンの結晶構造を持つこと、x=0.5の充電状態ではアナターゼ型とは異なる結晶相の出現することがわかった。


  5. 中性子構造解析によるニッケル水素電池用高容量水素吸蔵合金の水素トラップ機構解明 (JRR-3, HRPD)

    試料は調製後粉末にして重水素を吸蔵させてバナジウム容器に入れ粉末中性子回折を測定した。回折パターンをリートベルト解析した結果、重水素化したサンプルは結晶構造を保ったまま重水素を吸蔵して格子膨張していること、重水素を部分的にトラップさせたサンプルは一部の相の重水素残存量が多いことがわかった。


  6. 固体酸化物型燃料電池材料の構造解析およびイオン拡散挙動の解明 (JRR-3, HRPD )

    固体酸化物型燃料電池( SOFC) の中温作動型空気極材料として期待されている(Ba0.5Sr0.5)(Co0.8Fe0.2)O2.33-δ(BSCF)について300, 720K で高分解能粉末中性子回折測定を行った。酸素拡散挙動について、リートベルト/MEM 解析を行い、温度が上がると異方的に広がる酸素サイトがあり、それが経路となって酸素拡散が起っていることがわかった。


  7. 中性子回折を用いた固体酸化物型燃料電池電解質材料の長期アニールにおける安定性の考察(JRR-3, HRPD )

    600℃、1000時間のアニールの前後のZr系電解質についてin situ高温中性子回折を行い、酸素挙動を考察した。(Zr, Y)O2-δは核散乱長密度分布にあまり変化はなかったが、(Zr, Sc, Ce)O2-δはアニールによって酸素の広がりが小さくなることが観察された。


  8. 中性子回折を用いた固体酸化物型燃料電池空気極材料の長期アニールにおける安定性の考察 (JRR-3, HRPD )

    高純度原料を用いたLSCFは長時間(700℃,1000時間)のアニールによって酸素が更に安定なサイトへ移動するが、低純度原料を用いたLSCFはアニールによって酸素の安定性が変化しないことを示唆する結果が得られた。


  9. リチウム二次電池の正極材劣化機構の評価(1) (J-PARC, iMATERIA)

    初期品および3ヶ月高温保存品を3水準(0%,50%,及び100%)のSOCに調製した6試料について、iMATERIAを用いた粉末中性子回折を行った。リートベルト解析の結果、6試料についてピーク位置シフトの比較を詳しく行っている


  10. 高出力リチウム二次電池用正極材料の中性子結晶構造解析 (J-PARC, iMATERIA)

    試料の設置に関して、試料の充填高さは30mm以上が望ましいことに気が付いた。電気化学処理後の活物質の構造解析精度は、導電材やバインダ等の副成分の影響を受ける。そこで、結晶構造解析精度に対する導電材やバインダ成分の影響を調べるために、導電材やバインダ等の有無の条件を変えて粉末の回折データを取得した。これらの影響で活物質の構造解析精度は4桁までしか信頼できないことがわかった。また、充電前後で構造の比較を行う際には、十分な注意が必要であることもわかった


  11. 正極活物質構造解析からのアプローチによるリチウムイオン電池の耐久性の検討 (J-PARC, iMATERIA)

    リチウムイオン電池試作品を調製後、初期試料4個と保存後試料4個を用意し、それぞれ充電状態SOCを0%, 25%, 50%, 及び100’%に設定し、初期試料はSOC設定直後に、保存後試料は1週間高温状態に保存後、セルを解体し正極を取り出し中性子回折測定を実施した。リートベルト解析の結果、格子定数、Liの占有率、Mnの占有率は、初期試料と保存後試料の間でほとんど差がなく、SOCの増加に伴って、格子定数が小さくなり、Liの占有率は直線的に10%に向かって減少、Mnの占有率はほとんど変化しないということがわかった


  12. リチウムイオン電池用Ni系正極材料の構造解析と劣化機構解明 (J-PARC, iMATERIA)

    窒化温度、熱処理温度等の製造条件を変えて試料を多数調製した。種類としては、水中で高い活性を示す比較用粉末、気相で高い活性を示す比較用試料、ナノ粒子、ナノシート、C-ドープナノシートに分かれる。実験は完了したようだが、解析はまだ構造に関して断定的な議論をすることはできるところまで進んでいないが、一部興味深い結果が得られたようである


  13. 高容量Liイオン二次電池用正極活物質の結晶構造 (J-PARC, iMATERIA)

    固溶体系正極活物質15試料(Coと Liの置換量(濃度)を変えている)。格子定数を求め比較した


  14. 高出力リチウム二次電池要正極材の中性子結晶構造解析析 (J-PARC, iMATERIA)

    Li(Ni1/3Co1/3Mn1/3)O2について、充電に伴う結晶構造変化を調べることを目的として、化学的Li抽出処理をし、充電状態の異なる粉末を用意して、回折測定を行った。回折ピークがシフトしていることから、Liが抜けるにしたがって結晶構造が変化していることが確認された。結晶構造の精密解析を行った。充電処理粉末および化学的Li抽出処理粉末についても有益な情報を得た


  15. 正極活物質構造解析からのアプローチによるリチウムイオン電池の耐久性の検討Ⅱ (J-PARC, iMATERIA)

    実験用小型ラミネートリチウムイオン電池を多数製作し、0, 20, 30, 40, 75 および100%の充電をして74日間の高温保存後、分解し正極電極サンプルを取り出し、中性子回折実験を行った。前回の8日間の高温保存後の結果とほとんど変わりのない結果となった


  16. 熱CVD炭化処理によるリチウムイオン電池正極材料構造への影響 (J-PARC, iMATERIA)

    市販のコバルト酸リチウム材料とマンガン酸リチウム材料を1:1の割合で混合した材料をベースとし、試料1はベースにカーボンブラック5%添加したものを標準試料とし、試料2-4はベースをそれぞれ600℃、650℃、700℃の熱CVDの炭化処理を行い、カーボン成長を行った。600℃でCVD炭化処理した試料は標準試料の回折スペクトルと変わらずカーボン生成率が1%ながら導電性が大きく改善された


  17. Ex-situ中性子回折測定による車載用高容量電池電極材料の結晶構造解析 (J-PARC, iMATERIA)

    Li2MnO3を標準試料としてLi-Mn-Ni-O固溶体試料12種を用意し粉末中性子回折測定を実施した。結晶モデルを仮定してのリートベルト解析を行った。結果、R因子は10%程度で各結晶モデルは妥当であつたが、フィッティングの良し悪しを示すχ2値は8 ~ 30と大きく、解析精度が不十分な結果であった


  18. 固体酸化物形燃料電池への応用を目的とした 新規ガレイト系固体電解質の開発と結晶構造解析 (J-PARC, iMATERIA)

    Ln1+xM1-xGaO4およびLnM(Ga1-yMgy)O4を各単純酸化物あるいは炭酸塩を出発原料とした固相法によ り合成し、単一相あるいは比較的単一相に近い試料で導電特性が良かった試料について 中性子回折測定を行った。リートベルト解析では各構成元素の原子変位パラメータについて異方性を考慮して解析が行われた


  19. リチウム2次電池における活性物質の結晶構造解析 (J-PARC, iMATERIA)

    リチウムイオン電池におけるMn系正極材料の耐久性向上を目標とし開発を進めている。①活物質以外に正極材に使用されるアモルファスカーボン(導電材)およびポリフッ化ビニリデン(バインダー)が解析結果に与える影響の把握、②LiMn2O4における充電状態(耐久試験前)の結晶情報を取得、の2点を目的として実験を実施した。解析のけっか、活物質LiMn2O4における充電状態(耐久試験前)の結晶構造に関する知見を得ることが出来た


  20. リチウム電池材料:Li7P3S11の構造解析 (J-PARC, iMATERIA)

    固体内のLi伝導に関する知見を得るために、Li7P3S11とLi3PS4粉末の中性子回折パターンを測定した。Li7P3S11は対称性が低く解析が出来なかった。Li3PS4は対称性が高く、結晶性も良く明瞭な回折パターンが得られ、リートベルト解析結果が得られた。Li3PS4は4つのLiサイトがあり各サイトの占有率が0.2-0.7だった


  21. 次世代リチウムイオン電池用活物質の結晶構造解析析 (J-PARC, iMATERIA)

    LiCo1/3Ni1/3Mn1/3O2について粉末中性子回折測定を行った。結晶構造モデルを仮定して回折データについて結晶構造解析を行った。Co, Ni. Mn, Li, Oの原子位置を特定できた


・磁気構造

  1. 多成分系カルシウムフェライトの結晶構造解析 (JRR-3, HRPD)

    多成分を混合して調製したSFCAはX線回折で単相であることを確認。高分解能粉末中性子回折で得た回折プロファイルをRIET-FP によるfittingで詳しい結晶構造を決定した。


  2. 鉄スピネルの磁気構造およびFeサイト置換 (JRR-3, HRPD)

    BaCo3 Fe2O3を混合して調製し粉砕した試料をホルダに入れ中性子回折を行い回折プロファイルを得、RIET-FP を用いた解析により単位胞磁気モーメント方向およびFeサイトの磁気モーメントを含む構造変数を詳細に決定した。


  3. Y型六方晶フェライト結晶における2価金属イオン分布と電磁波吸収体との関係 (JRR-3, HRPD)

    遷移金属イオンの分布状態解明が目的。粉末試料を2.5-4.5gバナジウム箔製容器に入れ中性子回折実験を行った。4試料を実施。リートベルト解析。鉄とは異なる磁気異方性を有する2価金属の占有率によってフェライトの磁気特性が影響を受けることが分った。


  4. Mnフェライトの構造解析 (JRR-3, HRPD)

    試料にFe2+が存在しないようにMnの含有比を大きくした試料を用意した。10Kで中性子回折パターン測定。Rietan2000を用いてMn2+,3+とFe3+,2+についてA,B各サイトのイオン配置とイオン価数を解析した。Feプア組成のMnフェライトにおいてもFe2+がBサイトに存在することを示唆する結果が出た。非破壊測定が可能。


  5. 六方晶フェライトの磁気モーメントの温度依存性の解析 (JRR-3, HRPD )

    8~300 Kで測定した六方晶M型マグネトプランバイト構造を有するフェライトSr1-xLaxFe12-xCoxO19 (x=0, 0.20)の粉末中性子回折パターンをRietveld解析し,5種類ある各Fe3+サイトごとの磁気モーメントを求めることができた。


  6. iMATERIAによるM型フェライトの粉末中性子回析の研究 (J-PARC, iMATERIA)

    M型フェライトSrFe12O19の粉末中性子回折を行った。HRPD(JRR-3)の角度分散型とiMATERIAのTOF型の中性子回折プロファイルが比較された。解析はこれから


  7. Nd-Fe-B系焼結磁石におけるNd-rich相の中性子回折測定 (J-PARC, iMATERIA)

    この実験は、「Nd-Fe-B系焼結磁石におけるNd-rich相の高温その場中性子回折測定」を実施するための基礎データを得る室温粉末回折実験である.表記試料に対し焼結したまま、および450℃、550℃、700℃で時効処理した粉末について中性子粉末回折実験を実施した。回折プロファイルにはNd-Fe-B三元系とNd-Fe-B-Cu四元系で明瞭な違いは見られなかった。Nd-rich相の小さな回折ピークが観察され、高温その場測定でNd-rich相の相変態挙動をとらえる見込みを得た


・原子力材料

  1. ジルカロイ-2酸化膜中の水素の構造解析 (JRR-3, HRPD)

    Zr合金を高温の重水蒸気または高温のLiOD溶液中で完全酸化させた2粉末試料について中性子回折を測定し回折パターンをRietveld解析により構造解析を試みた。2試料の構造とその違いが明らかにされ、定量分析が可能であることが分かった。


  2. 原子炉用水素化物の結晶構造 (JRR-3, HRPD)

    Hf水素化物(主にδ相)、 Zr水素化物(δ相)について中性子回折を測定した。回折パターンから水素を含めた結晶構造の情報が得られることがわかった。


  3. Zr合金中水素化物の構造解析 (J-PARC, iMATERIA)

    Zr合金中に析出する水素化物の性状を把握することが目的。Zry-2板材をLiOD水溶液中で290℃×7日間腐食させ、水素を添加した。また、水素添加後の試料を様々な条件で熱処理した。これらの試料について、中性子回折試験を実施し、Zry-2中水素化物等に着目して結晶構造解析を実施し、次のことがわかった。①Zry-2中の析出物(t-Zr2(Fe,Ni)およびfcc-Zr(Fe,Cr)2)が検出、② 水素添加後試料では、いずれの場合もδ相Zr水素化物が検出、③水冷試料では、γ相Zr水素化物も検出、④水冷試料中におけるδ相Zr水素化物の格子体積は、水素添加まま試料に比較して約1.3%小さい


・水素吸蔵合金

  1. BCC固溶体型構造のTiVCrMo系水素吸蔵合金およびその水素化物の結晶構造解析 (J-PARC, iMATERIA )

    2種の試料について3水準の試験: 合金初期状態試料、重水素を十分吸蔵させた試料、重水素放出を20サイクル繰返した試料)を行った。それぞれの中性子回折プロファイルとリートベルト解析結果を得た。詳しい解析はこれからとしている。


  2. 実用的な超格子構造をもつ希土類-Mg-Ni-Al系水素吸蔵合金の合金相,水素化物相,及び水素吸蔵・放出サイクル後の相の結晶構造解析(J-PARC, iMATERIA)

    3種類の水素吸蔵合金に関して,①水素吸蔵・放出サイクル前,②重水素を十分吸蔵させた後,③重水素吸蔵・放出を繰り返した後のそれぞれの状態の試料を測定した。解析中で、1の試料では②の重水化相では結晶構造が膨張していること③のサイクル後では①の状態に近い状態に戻っていることを確認した。


  3. 超格子構造を有したPr-Mg-Ni系水素吸蔵合金およびその水素化物の結晶構造解析 (J-PARC, iMATERIA)

    水素吸蔵合金Pr2MgNi9, Pr3MgNi14およびPr4MgNi19の試料に関して、水素吸蔵・放出サイクル前、サイクル後、重水素化物の状態の中性子回折測定を行った。解析中だが、どの試料もサイクルの前後の構造変化はなく、重水素吸蔵後は相転移と思われる構造変化が起っているようだ。


  4. 水素吸蔵合金の結晶構造解析 (J-PARC, iMATERIA)

    水素吸蔵合金Pr0.6Mg1.4Ni4とPrMgNi4およびこれらの重水素化物の4試料について中性子回折を測定した。解析はこれから


・その他

  1. 中性子回折によるFe-Co-V合金の規則相の定量化 (JRR-3, HRPD)

    高飽和磁束密度の軟磁性材料Fe-Co-V合金を試験材料とし、鍛造材と熱間圧延材を用意した。鍛造材から中性子回折用試験片を採取し、熱間圧延材からは冷間圧延用試験片を採取した。中性子回折用試験片は4条件で熱処理し、粉末中性子回折を実施しRietveld解析した。双方の結果から規則相の割合と冷間加工性の相関を定量化できた。


  2. 快削性セラミック材料の結晶量評価 (JRR-3, HRPD)

    バナジウムセル(粉末試料)を回転させながら中性子回折強度の測定を行い、リートベルト解析した。マイカ結晶含有率が測定できることを確認。マイカ結晶とジルコニア粒子をホウ珪酸ガラスに混ぜて高温静水圧処理(HIP)を用いた結晶化した試料について回折ピークによる内部残留応力を評価。HIP処理圧力依存性はなく、HIP処理法が有効であることが分かった。


  3. 中性子を利用した肉盛溶接硬化層内部の構造およびひずみ解析 (JRR-3, HRPD)

    金属とセラミックスの溶接前の粉末と肉盛溶接後の肉盛溶接層について中性子回折プロファイルを測定した。溶接後のプロファイルにはピークが発生しており、熱履歴により新たな結晶構造が生成されていて、それが残留応力の発生に寄与しているものと考えられる


  4. 窒化物蛍光体の精密構造解析 (JRR-3, HRPD)

    回折パターンのRietveld解析を実施した結果、Si、Al、N、Oの占有率、精確な原子間距離の算出に成功した。発光中心であるEuの占有サイトに関連した取得情報と発光の波長および強度との相関傾向が確認できた。


  5. 中性子による軽水素有機化合物の構造解析検討 (JRR-3, TAS-1)

    軽水素有機化合物の構造解析のために、グルコースを試料として用い、弾性散乱回折、偏極中性子回折が有効であるかどうか検討した。偏極中性子回折を利用するとバックグラウンドを低減でき構造解析に有効であることが分かった。分解能、中性子強度が高ければ精度の高い構造解析が可能となる。


  6. 有機低分子結晶粉末構造解析 (JRR-3, HRPD)

    銅フタロシアニン(C32N8H16Cu)について粉末中性子回折を測定した。回折パターンはバックグラウンドが大きく、D置換なしでも水素の情報を反映したデータが得られた。


  7. ホウ素ドープダイヤモンド中のホウ素存在状態の評価 (JRR-3, HRPD)

    ホウ素の仕込み量の異なる3つのBDD薄膜をCVD法により作りバナジウムセルに充填し中性子回折を実施。ホウ素の取り込み量の増加に伴って格子間隔が広がることが示され、中性子回折はホウ素の取り込み量の評価に有効な手段となることがわかった。


  8. ホウ素系熱伝変換材料の結晶構造解析 (JRR-3, HRPD)

    ホウ素系熱伝変換材料の1つSrB6について中性子回折を実施した。Bは濃縮11Bを使用し、試料は真空中で混合溶解した試料(a)とその粉末を高温高圧で再焼結後粉末にした試料(b)を用意した。回折パターンはRietveld解析した。ゼーベック係数の小さい試料bは格子定数が小さく、Sr/ Bの比も大きいことがわかった。


  9. セメント結晶構造の分析技術の開発 (JRR-3, HRPD)

    ひび割れ界面に生成したセメント結晶を試料として粉末中性子回折を測定しRietveld解析した。成分分析ができた。


  10. Nd-Fe-B系合金の水素化-不均化-脱水素-再結合(HDDR)過程にともなう構成相変化のその場中性子回折測定技術の確立 (J-PARC, iMATERIA)

    Nd-Fe-B系合金粉末 ①Nd13Fe80.5B6.5、②Nd13Fe80.511B6.5、 ③Nd13Fe72.5Co8B6.5 を試料として用意し、粉末中性子回折実験を行った。陽子ビーム強度は120kW程度で測定時間は1時間とした。本番の測定は高温その場測定を予定しており5分の測定でどの程度のデータが得られるか予備実験をした。1MWの陽子ビームが得られれば高温その場測定が可能であることがわかった


  11. 不揮発性メモリーデバイス用SrBi2(Ta,Nb)2O9系強誘電体の結晶構造解析 (J-PARC, iMATERIA)

    SrBi2(Ta,Nb)2O9系強誘電体について強誘電特性をP-Eヒステリシス測定により調べた結果、(Ta,Nb)サイトをWとMoで部分置換することで残留分極が増加し、強誘電特性が改善することが明らか となった。粉末中性子回折を実施の結果同様な傾向を示すことから、強誘電特性が改善は構造の変化に起因することが確認された


  12. PbO-ZnO-B2O3系ガラスの中性子線構造解析 (J-PARC, iMATERIA)

    ①PbO:Bi2O3:ZnO:B2O3:I=22.1:1.0:1.6:19.8:1.0 mol% (BPIガラス)、②PbO:ZnO:B2O3 =65.0:5.0:30.0 mol%、③PbO:B2O3 =66.7:33.3 mol% の試料について中性子回折試験を行った。高いq領域を含んだ広範囲で精度の高い中性子構造因子プロファイルを得た。逆モンテカルロ計算で良好な再現性が得られた


  13. サイアロン蛍光体の結晶構造解析 (J-PARC, iMATERIA)

    u賦活βサイアロン蛍光体、Eu:Si6?zAlzOzN8?z (Z=0.05, 0.25) 、を試料として、粉末中性子回折実験を行った。発光中心のEuについては添加量が0.1質量%と少ない事やEuが中性子を吸収するためか明確なEuの存在を調べることはできなかった。


  14. 希土類酸窒化物蛍光体の構造解析 (J-PARC, iMATERIA)

    LaAl(Si5Al))(N9O)および同物質に0.1Ceを添加した試料の粉末を中性子回折測定した。解析の結果、格子定数が求められ3軸長のうち2軸長に差が見られた


  15. チタン酸リチウムの中性子回折 (J-PARC, iMATERIA)

    Li/Ti比の変化や雰囲気によって結晶構造が変化する可能性を検証するのが目的で、Li/Ti比=2.1, 2.2及び2.3、雰囲気としてアルゴン、水素、酸素で焼成した9試料について粉末中性子回折試験を行った。結果、トリチウム増殖材料として化学的安定性の高いLi/Ti比は2.2が、焼成雰囲気はアルゴンガスまたはLiと還元反応する水素が適していることがわかった


  16. アミノ酸・核酸類の中性子線結晶構造解析 (J-PARC, iMATERIA)

    測定時点でのJ-PARC出力は20kW程度で、最終的なスペックの約50分の1であった。また結晶自体の質もあまり良くなく、合計9個の結晶を試したが、反射がブロードニングしてしまい、良質な回折像は得られなかった。データ処理は極めて困難であったため、フルデータの収集は断念した


  17. 中性子構造解析による高品質有機非線形光学結晶の比較評価 (J-PARC, iMATERIA)

    試料として4-N,N-dimethylamino-4'-N'-methyl stilbazolium tosylate(DAST)結晶を用い、アニーリング結晶とリファレンス結晶を用意した。中性子回折実験を実施し、TOF回折パターンを撮り、データ解析し、ピークサーチ、結晶方位および格子定数の決定、指数付け、UB行列の精密化および反射強度の積分を行った。D=0..8Å程度の分解能の積分強度データ、格子定数、が得られた。これらを元に更なる構造解析を行い、評価する。


  18. アミノ酸・核酸類の中性子線結晶構造解析立 (J-PARC, iMATERIA)

    102時間のビームタイムで0.6Åの分解能の良質なデータを取得し、中性子構造解析に成功した。グルタミン酸のδカルボキシル基がプロトネーションされた状態になっており、隣接分子のカルボキシル基と強い水素結合を形成していることが確認された


  19. 単結晶フォトクロミック白金錯体の着色種の構造決 (J-PARC, iMATERIA)

    可視光照射で顕著なフォトクロミズムを示す白金錯体配位子の水素原子の正確な位置を決定することを目的として中性子回折測定を行った。可視光照射を30分行って結晶中に着色体化学種を生成させた後、iBIXの三軸型ゴニオメータの中心に結晶をマウントし, 吹付型低温装置によって試料を120Kまで冷却しゴニオメータの角度値を変えながら合計110セットの測定を行った。良好なデータが得られ、解析をさらに進めている


  20. 中性子線回折による酸素ポンプ素子(YSZ)の劣化過程の検討 (J-PARC, iMATERIA)

    酸素分圧制御装置は酸素イオン伝導体であるイットリア部分安定化ジルコニア管を酸素ポンプ素子(YSZ)として使用している。組成はZr:Hf:Y(0.869:0.011:0.120)である。粉末X線回折やSEM観察の結果を含めて比較検討を行った。中性子回折とX線回折の格子定数の解析結果に大きな差異があり、再実験の必要がありそうだ


  21. CO2を吸収したモノエタノールアミン水溶液の構造解析 (J-PARC, iMATERIA)

    N原子周囲の構造を選択的に導き出すことを目的としており、14Nと15Nの同位体分率のみが異なるMEA重水溶液にCO2を吸収させた2試料を中心に中性子散乱実験を行った。解析は14Nと15Nの差分により得られた干渉項をフーリエ変換して得られる差分動径関数を得、そのプロファイルからN-H, N-Cなどの分子内対や分子間対のピークを観察することができた


  22. ガスセンサ材料における結晶構造解析 (J-PARC, iMATERIA)

    SnO2及びSnO2にCeまたは/およびSbを添加した試料9種類を試料として粉末中性子回折実験を行った。一例として、SnO2中にCeとSbを添加した試料では、添加していない試料と比較して、低角度側へのピークのシフト、および、ピークのブロードニングが観測され、格子定数の増加と結晶子サイズの微細化が確認された。詳細な解析はこれから


  23. マグネシウム合金中の水素位置の特定 (J-PARC, iMATERIA

    金属の疲労破壊、遅れ破壊、(水素脆性破壊)の微視構造的確認の目的で、純マグネシウム(粉末、丸棒)、マグネシウム合金 (AZ31押出材丸棒,AZ61圧延材短冊,AZ411丸棒押出材:)を中性子回折試験を行った。AZ31丸棒の疲労試験では、回折パターンに変化は観察されなかったが、純マグネシウムでは疲労試験後にピークの幅がせまくなり格子定数の増加があった


C. 多成分高分子材料の構造評価

・ゴム材料

  1. バルクゴム中の分子鎖の広がりと外部歪依存性の測定 (JRR-3, SANS-J-Ⅱ)

    試料としてポリブタジエン(PB)、ポリイソプレン(PI)、SBR、それぞれの通常水素体および重水素体を重合した。各ゴムは重水/軽水比を変えて製作した。測定した小角中性子散乱曲線からfitting解析し分子鎖1本の慣性半径を求めた。重水/軽水比を変えることによりゴム固体中での1分子鎖の慣性半径の広がりを知ることができた。また、PBについて加硫した試料について調べた結果、慣性半径は加硫によって余り変わらなかった。


  2. 硫黄架橋ゴムの架橋構造の不均一性に関する研究 (JRR-3, SANS-J-Ⅱ)

    カーボンブラック充てん系ゴムを散乱長密度の異なる重水素化トルエン/トルエン混合溶媒で膨潤させ、コントラスト変調小角中性子散乱法を用いて、カーボンブラック凝集体表面のゴムの吸着層の存在を定量的に明らかにすることを試みた.その結果,吸着層の厚みのみならず、カーボンブラック粒子の凝集構造などを明らかにすることができた。


  3. オレフィン系熱可塑性エラストマー中の架橋ゴム粒径の解析 (JRR-3, SANS-J-Ⅱ)

    オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPV)を乾燥状態にした3試料を小角中性子散乱測定し、その後Dトルエンで膨潤させた試料を再度小角中性子散乱測定した。分散性が高かった3試料がトルエンで膨潤させた後は散乱曲線が近づき分散形態が同程度になることがわかった。


  4. 末端を官能基修飾した高機能ゴム材料中のフィラーの構造解析 (JRR-3, SANS-J-Ⅱ)

    タイヤコンパウンド中において、末端を官能基修飾した溶液重合SBR(末端変性SBR)が架橋網目構造、補強剤(シリカ)凝集構造、相分離構造に与える影響を解明するため、小角中性子散乱測定を試みた。その結果、末端変性SBR を用いたコンパウンドでは、IR(イソプロピレンゴム) やBR(ブタジエンラバー)をブレンドすることによりシリカの高次凝集構造が変化することが明らかとなった。


・磁性材料

  1. ナノ磁性粒子窒化鉄の磁気構造解析 (JRR-3, SANS-J-Ⅱ)

    始めに純鉄微粒子を試料として偏極中性子回折と中性子小角散乱を測定した。偏極中性子回折実験では1Tの磁場で試料を飽和磁化させておき偏極中性子のスピンを平行と反平行にして入射した場合の中性子の回折強度パターンを測定した。解析により磁気形状因子を求め文献値を再現していることを確認した。次にFe16N2を主成分とする窒化鉄磁性微粒子の試料を飽和磁化させておき偏極中性子小角散乱実験を行った。偏極中性子散乱強度の2次元分布をfitting解析して、純鉄の磁気形状因子及び窒化鉄磁性微粒子の表面非磁化層の平均厚さと微粒子内部磁化領域の平均半径を決定することができた。


  2. フェライト系合金の構造と機能に関する研究 (JRR-3, SANS-J-Ⅱ)

    フェライト系耐熱鋼の長時間時効に伴う微細析出物の経時変化を小角中性子散乱で調べた。Crの濃度の異なる2鋼種を650℃で異なる4つの時効処理をした試料(合計8試料)について小角中性子散乱を測定した。長時間にわたる連続的な組織変化の追跡が可能であることがわかった。


  3. 工業材料の介在物、キャビティ及び第2相粒子定量測定法の開発 (JRR-3, SANS-J-Ⅱ)

    Fe-C-Nb-Ni合金を熱処理によりNbC相を分散析出させた材料に水素を異なる濃度で浸透させた4試料を1Tの磁場で中性子小角散乱プロファイルを測定した。印加磁場の平行成分である核散乱、垂直成分である核散乱+磁気散乱のプロファイルを得た。水素偏析の影響がプロファイルに捉えられている可能性が高いとしている。


・触媒

  1. TiO2系光触媒の中性子小角散乱によるナノ構造解析 (JRR-3, SANS-J-Ⅱ)

    TiO2ナノシートと高触媒活性のTiO2について、光触媒活性と構造との間に相関関係を見出すため、小角中性子散乱を行った。構造については知見が得られたが、光触媒活性との相関関係は見出せなかった。


・電池材料

  1. 中性子小角散乱による多孔質高分子膜の構造評価 (JRR-3, SANS-J-Ⅱ)

    固体高分子型燃料電池の電解質膜に使用される多孔質高分子膜について中性子小角散乱を測定し、クラスター構造について評価を行った。その結果、2つの試料で大きさや分布の異なるクラスターが存在していることが分かった。また、溶媒に重水を用い測定すると、X線小角散乱測定では得られないクラスター界面の構造が解析できる可能性があることがわかった。


・鉄鋼材のさび

  1. 橋梁用耐候性鋼材の異常さび層の健全性評価 (JRR-3, SANS-J-Ⅱ)

    実橋梁より採取した異常さびを用いて、水濡れなどの条件下で、中性子散乱スペクトルを測定した。その結果、中性子散乱実験は、保護性や水濡れの影響を感度よく、検出できることがわかり、鋼材さびの健全性評価やさびの保護性機能発現メカニズム究明のツールとして有用であることがわかった。


  2. 橋梁用耐候性鋼材の生成さび層の評価 (JRR-3, SANS-J-Ⅱ)

    人工さび、β-FeOOH、を用いて、生成さびの形態・性状や水濡れなどへの影響について、中性子散乱実験で調査した。その結果、さびのサイズ評価を定量的に行うことができた。また、さび構造との関連で、乾燥・湿潤実験の影響を検出できることがわかった、以上から、中性子散乱法は、鋼材さびの健全性評価やさびの保護性機能発現メカニズム究明のツールとして有用であることがわかった。


・ソフトマター

  1. 流動場における結晶性高分子の構造形成に関する研究 (JRR-3, SANS-J-Ⅱ)

    中性子小角散乱法を用いて溶融延伸したバイモーダル系ポリプロピレンの形態を評価することを試みた。超高分子量をラベルした延伸試料においてシシ(高分子が伸びきった繊維状)構造に由来すると思われるストリーク散乱(延伸方向と直交する方向に伸びる散乱部分)が観測された。


  2. 皮膚角層細胞間脂質がつくるラメラ構造中の水層の解析 (JRR-3, SANS-J-Ⅱ)

    4つの異なる重水/軽水比割合の水に乾燥ヒト角層を浸漬した試料を細かく砕いて中性子小角散乱測定した。散乱プロファイルは明らかな重水比割合による差を示した。長周期のラメラ構造に水が含まれていることを示唆する結果を得た。


  3. SANSによるペプチド両親媒性分子ミセル構造解析 (JRR-3, SANS-J-Ⅱ)

    ペプチド両親媒性分子を水系バッファーに溶解し石英製セルに入れ、小角中性子散乱プロファイル をその場観察した。開始してから44.8℃へ温度ジャンプさせ転移を誘起させ時分割測定を行った。小角領域の散乱プロファイルの増加が観測され、小角領域の積分散乱強度と慣性半径の時間変化が求められた。次に、重水/軽水比を変えた溶媒系を用いて紐状構造の内部を調べた。温度ジャンプ誘発転移後の紐状構造はcore-shell型のミセル構造をしていることが分かった。SANSを用いることによってミセル構造の転移をその場観察することに成功した。


  4. 溶媒で膨潤したポリフェニレンサルファイドの構造解析 (JRR-3, SANS-J-Ⅱ)

    d-トルエンおよびh-トルエンに浸漬したPPS樹脂と浸漬してないPPS樹脂の3試料について、熱処理有り無しの2条件で、乾燥状態にして小角中性子散乱を実施した。d-トルエンに浸漬したPPS樹脂は、ラメラ晶が確認され、熱処理有り無しで構造に差があることを示唆するデータを得た。h-トルエンに浸漬したPPS樹脂と浸漬してないPPS樹脂はラメラ晶が確認されなかった。。


  5. 中性子小角散乱法による樹脂中無機質フィラー分散状態の検討 (JRR-3, SANS-J-Ⅱ)

    ポリプロピレン(PP)にフィラーとしてタルク微粒子または酸化チタン微粒子を混練した材料2種類を、電子顕微鏡等でフィラーの粒径分布測定と形状観察を行い、小角中性子散乱を実施した。小角中性子散乱の散乱プロファイルで明らかになったことは、フィラーの材質および粒径分布による大きな差異があった。平均粒径が小さかった酸化チタン微粒子の場合はqの小さい領域の散乱プロファイルから、フィラー粒子が凝集しているとの知見が得られた。


  6. せん断変形下の高分子溶液のSANS解析 (JRR-3, SANS-J-Ⅱ)

    重水素ジメチルスルホキシドを溶媒として分子量30万のPAN20wt%を重合した試料と超高分子量670万のPANを0.3 wt%追加して重合した試料について、せん断速度を変えて小角中性子散乱実験を行った。超高分子の追加とせん断印加により溶液構造の不均一性(濃度のゆらぎ)が増す傾向が見られた。


  7. コロイド結晶固定高分子ゲルにおけるゲル網目の不均一性の評価 (JRR-3, SANS-J-Ⅱ)

    ゲル化固定コロイド結晶の5試料について小角中性子散乱を実施した。重水を用いたコントラストマッチングによりコロイド粒子からの散乱を低減しゲルの構造を正確に把握する手法が得られた。


  8. 結晶性フッ素樹脂透明ファイバーの変形に伴う構造変化の解明 (JRR-3, SANS-J-Ⅱ)

    結晶性フッ素樹脂透明ファイバーを一定の温度で延伸したとき延伸倍率を増すと散乱強度が反比例的に減少することから、延伸による透明性向上に伴い散乱強度が減少することがわかった。


・その他

  1. Organoclayのナノ構造解析 (JRR-3, SANS-J-Ⅱ)

    Ti系とAl系のOrganoclayを試料として小角中性子散乱を測定し、円盤モデルによるフィッティングにより形状を定量的に決定することができた。


  2. 中性子回折装置用V合金ウィンドウ材の中性子線を用 いた評価 (JRR-3, SANS-J-Ⅱ)

    V,V-Al,V-Cr,V-Fe,V-Niの圧延材5種類を試験。検出器を替えて、高q領域と低q領域の小角中性子散乱を測定した。いずれの試料でも有意な小角散乱が観測された。V-Feは純Vと同程度の散乱強度であり窓材などの余分な散乱がなく、中性子透過能力にも優れた材料として適していることが明らかになった。また中性子光学システム評価装置(NOP)を用いてウィンドウ材試料の偏析や粒界による小角散乱の評価を行った。V-Alで有意な微少析出物に起因する小角散乱が観測されたが、V-Niではなかった。ホルダーは結果出ず。


  3. メソポーラスシリカ水熱合成反応のin-situ中性子散乱による反応機構解明 (JRR-3, SANS-J-Ⅱ)

    反応用石英セルに反応溶液と試料のシリカガラスを入れ60℃で反応を進めながら中性子小角散乱プロファイルの時間変化を測定した。基板上に形成されたメソ構造体の散乱は観測できなかったが、溶液中に浮遊するポーラスシリカの形成過程を時分割で観察することができた。


D. 機械部品等の非破壊健全性評価

・残留応力測定法の開発

  1. 材料強度とミクロ組織因子の定量的関係の解明 (JRR-3, RESA-Ⅰ)

    材料の機械的性質はミクロ組織に依存するのでそれを定量的に解明する実験である。中性子回折プロファイル解析ソフトの開発を行い、中性子回折実験で得た回折プロファイルからひずみ、粒径、転位密度を導出した。解析ソフトは、バックグラウンド評価について改良する必要があるが、今後企業における材料研究に利用されることが望まれる。


  2. 工業用鋳造製品の残留応力測定法の開発(粗大結晶粒組織Al合金部品T6処理材の中性子残留応力測定法の検討) (JRR-3, RESA-Ⅰ)

    結晶粒が大きく数が少ない試料の残留応力の測定例である。試料を3方向各主軸についてそれぞれ±3~±5傾けて揺動することで、回折角度の中心値がほぼ一定値に収束し、良好な残留応力測定ができた。粗大結晶粒を有する部品の残留応力測定には揺動法が有用であることが示された。


  3. 圧痕法による残留応力測定法の開発 (JRR-3, RESA-Ⅰ)

    残留応力評価部近傍に鋼球を押付け局部的な塑性変形を発生させることによって評価部に圧縮応力を発生させひずみ挙動を計測することで元の残留応力を求める手法を検証するため、鋼球加圧時に試験体内部に発生する応力を中性子回折により測定した。試験体評価面表面に引張りおよび圧縮の残留応力を入れた2試験体を用意。無負荷状態と鋼球加圧状態について測定し、両者の差から応力変化を求めた。引張残留応力を有する試験体の方が圧縮残留応力試験片と比べ大きな圧縮応力変化が出た。圧痕法は可能ではあるが、素材、降伏条件等の違いによる因子が残留応力評価に加わるとしている。


  4. 表面層における残留応力分布の測定技術の開発 (JRR-3, RESA-Ⅱ)

    RESA-Ⅱ では入射中性子強度が低いために,精度よく定量的に評価することはできなかったが,みかけのピークシフト量は試料表面の曲率の影響を受けないことが分かった. つまり、試料表面の曲率は表面近傍の応力に影響していなかったことを示唆している。


・溶接部材の残留応力

  1. 建設機械における溶接構造物の溶接内部歪み分布評価 (JRR-3, RESA-Ⅰ)

    FEMによる歪分布の妥当性の検証が目的。引っ張り歪500μの負荷が有りと無しについて格子面間隔分布図を中性子回折により測定した。FEMの結果と比較し、傾向が異なる部分もあり有益な情報を得た。


  2. 建設機械における溶接構造物の溶接内部歪分布評価 (JRR-3, RESA-Ⅰ)

    FEM(有限要素法)による歪分布の妥当性の検証と疲労寿命設計指針作成が目的。2試験片について引っ張り歪500μおよび200μそれぞれの負荷有りと無しについて歪分布図を中性子回折により測定した。FEMの結果と同様な傾向を示した。妥当性が検証できた。


  3. 溶接部における残留応力の測定 (JRR-3, RESA-Ⅱ)

    残留ひずみ測定を測定した結果、熱処理による残留応力の低減効果を確認することができた。


  4. 極厚板突合せ溶接部の残留応力測定 (JRR-3, RESA-1)

    極厚板突合せ溶接について溶接後熱処理が溶接部残留応力に与える低減効果を定量的に確認することが目的。ボイラ用炭素鋼の突合せ溶接試験体を2体作製。そのうち1体を625℃で2時間熱処理。2体を中性子回折法により残留応力を測定。結果は定量的で明らかな低減効果が示された。


  5. 980MPa級溶接継ぎ手の残留応力測定 (JRR-3, RESA-Ⅱ)

    1000MPaを超える引張強度を有する溶接継ぎ手について中性子回折により残留応力分布を測定した。溶接中心部付近の狭い範囲で残留応力分布に大きな変化があることが分かった。


  6. Ni-Cr系厚肉高強度溶接金属の残留応力分布解析 (JRR-3, RESA-1)

    高強度厚肉鋼板をNi-Cr系溶接材を使ってMIG溶接した試験体のNi-Cr系溶接金属部分について中性子回折により残留応力分布を測定した。溶接金属内部の残留応力は低いことが明らかになり、Ni-Cr系溶接金属が残留応力低減に有効であることが確認できた。


  7. アルミ合金溶接部の残留応力の解析 (JRR-3, RESA-1)

    アルミ鋳造部品およびプレス部品を溶接により組み立てた二輪車アルミフレーム実体について、中性子回折により溶接部内部の残留応力を測定した。また無ひずみの比較サンプルとして同一のフレーム実体から溶接部を切り取り、残留応力を測定した。溶接ビード内に残留応力が生じていることがわかった。


  8. ボイラー水管溶接部の残留応力測定 (JRR-3, RESA-1)

    溶接後焼鈍した缶体と焼鈍してない缶体について水管と管寄板の溶接部周辺の軸方向、半径方向、周方向の歪を中性子回折法で測定し各方向の残留応力分布を求めた。焼鈍は水管端部および水管絞り加工部の残留応力の低減に顕著な効果があった。ヘッダ部のプレス加工による曲げが最も厳しい部位の残留応力は顕著な低減効果がないことがわかった。


  9. 配管周溶接継手の残留応力測定 (JRR-3, RESA-Ⅰ)

    原子力プラントの配管溶接継手を模擬した試験片を、長手方向と板厚方向について溶接残留応力分布の測定をした。また、強加工曲がり配管を模擬した試験片を板厚方向について半径方向、周方向、軸方向の3成分の残留応力分布の測定をした。従来の非破壊法では測定できなかった内部の残留応力が測定できた。その意義は大きい。


・ロケット燃焼器の残留応力

  1. 液体ロケット再生冷却燃焼器の残留応力評価 (JRR-3, RESA-Ⅰ)

    繰返し燃焼試験が実施された後、内面観察のため切断された燃焼器について残留歪を測定した。結果はFEM解析と概ね一致し、液体ロケット再生冷却燃焼器への適用性が確認された。また、繰返し燃焼試験が実施される前の燃焼器について残留歪を測定した。同様に、液体ロケット再生冷却燃焼器への適用性が確認できた。


  2. ロケット再生冷却燃焼器の残留ひずみ分布の評価 (JRR-3, RESA-Ⅰ)

    ロケットエンジン燃焼器内部の残留ひずみ分布の測定について検討を行った。外面からは見えない燃焼器内部の冷却溝の位置を把握する方法を確立し,残留ひずみ分布が測定可能であることがわかった。

  3. ロケット再生冷却燃焼器の残留ひずみ分布の評価 (JRR-3, RESA-Ⅰ)

    燃焼試験実施後の燃焼器について残留ひずみ分布の測定を試みた。回折角のばらつきの幅から測定時間の目安を得た。また、揺動法を試し、回折角のばらつきの幅が小さくなることがわかった。


  4. 液体ロケット再生冷却燃焼器の残留ひずみ分布の評価 (JRR-3, RESA-Ⅰ)

    FEM解析の評価を目的に残留ひずみの測定をおこなった。FEM解析の結果は測定値より若干大きい傾向を示していることが判明し、解析に使用しているパラメータの再評価に役立てられる。


・その他部材の残留応力

  1. 浸炭材の深さ方向残留応力分布測定 (JRR-3, RESA-Ⅰ)

    転動機械部品の転動疲労に対する耐久性向上に利用されている浸炭硬化処理に関する実験で、有効硬化深さが4mm と2mmの試料について中性子回折を測定し、残留応力と格子定数の深さ方向分布を求めた。4mmの試料について浸炭層深さ近傍について有効な情報が得られた。2mmの試料の結果は期待はずれに終わった。


  2. 浸炭炭素鋼の格子定数と残留歪み変化の測定(中性子回折による浸炭炭素鋼の残留ひずみ測定) (JRR-3, RESA-Ⅰ)

    浸炭処理は残留応力により部品形状が大きく変化し後加工を必要とする。この問題を解決する目的で浸炭処理を施した歯車について中性子回折を実施し、格子面間隔、歯車の半径方向とピッチ円周方向の残留ひずみの分布のデータを得た。浸炭部品の工程管理の観点で評価される結果であった。


  3. 発電機の軸材の残留応力と疲労損傷の評価 (JRR-3, MUSASI)

    発電機軸材を模擬する試験片を作り、引張圧縮試験により3段階の疲労を加えた。中性子回折装置を用いて回折線プロフィル(半価幅)を測定した。得られた半価幅と疲労度との関係が得られ、軸方向と半径方向で反対の傾向があることがわかった。


  4. 構造物内部のボルトの軸力測定 (JRR-3, RESA-Ⅰ)

    アルミ中空円筒にM8ボルトを締結したものを試験片とした。中性子回折実験により、ボルトの軸力の関数として応力の変化を測定した。結果は負荷公称応力とよく一致した。ボルトの軸力を非破壊的測定できるとわかった。


  5. 鉄系焼結部品の内部歪分布の測定 (JRR-3, RESA-Ⅰ)

    鉄系焼結材はエレクトロニクス製品等の支持構造部品に使われており、寸法や硬度などの特性の精度向上・把握が要求されている。そこで、プロセス条件による内部歪の制御を考えた。α-Feの粉末をプレスした試験片とプレス後焼結した試験片を中性子回折により格子面間隔を測定し、内部歪について10-4レベルの精度が得られることがわかった。


  6. 鉄筋コンクリート中の応力測定に関する研究 (JRR-3, RESA-Ⅰ)

    細長いコンクリートの中心に開けた直径20mmの穴に直径16mmの鉄筋を通し、無負荷,2t,4tで加圧した場合のコンクリート中の応力を測定した。高い精度で鉄筋応力が測定できることがわかった。


  7. 残留応力測定用中性子回折装置の建築分野への適用可能性 (JRR-3, RESA-Ⅱ)

    木材試験体については釘を打った後の回折角の時間変化を測定。鋼材試験体については残留歪と回折角分布の関係を測定。ゴム試験体については中性子の透過強度を測定した。以上建築分野への適用のための基礎情報を得るための一連の試行実験を実施できた。


  8. 超耐熱合金の切削加工面の残留応力測定 (JRR-3, RESA-Ⅱ)

    インコネル718のブロックの4表面にそれぞれ異なる条件で切削加工を施した4つの加工面に対して中性子回折により残留応力分布を測定した。どのサンプル(加工面)も、深さ0.5から1.5mmの測定範囲で、±50MPa程度の範囲に収まっていた。深さ0.5mmより深い内部では切削加工の影響はないと判断してよいことが確認できた。


  9. コールドスプレー皮膜の残留応力測定 (JRR-3, RESA-Ⅱ)

    鋳鉄基板にコールドスプレー法にてニッケル粉末を2,5,10mm積層した3試料と基板から剥離したニッケル皮膜試料について、中性子回折を行い、残留応力分布を求めた。5,10mmのサンプルでは表面層下で面内圧力が、界面に近づくに従い引っ張り側に変化する傾向が確認された。10mmのサンプルがより顕著であることがわかった。


  10. 金属材料にコーティングした厚膜(厚さ5mm)の内部ひずみ分布 (JRR-3, RESA-Ⅱ)

    鋳鉄基板にコールドスプレー法にてニッケル粉末を5mm積層した試料について、中性子回折による残留応力分布を測定し、熱処理の効果を調べた。673Kで残留応力分が下がり、1073Kでさらに下がる傾向があることがわかった。


  11. 鉄道用レールの残留応力測定 (JRR-3, RESA-Ⅱ)

    実使用レールの頭部表層の格子ひずみおよび集合組織の評価のため、レール頭部表層から約1mm厚 の小板を採取し、それらを積層させた試料について中性子回折測定を実施した。格子ひずみによる残留応力は確認できたが、集合組織の形成は確認できなかった.


  12. 鉄道車輪への中性子残留応力測定法の適用に関する研究 (JRR-3, RESA-Ⅱ)

    車輪の割損に対する安全性を検討するため、FEM 解析にて内部残留応力を推定し、解析の妥当性について中性子回折法を用いて検証するための基礎的検討を行った。その結果、FEM 解析結果と良好な一致を見た。FEM 解析は、車輪内部残留応力状態を推定できるので、安全性評価に利用できることがわかった。


  13. ひび割れ近傍の付着破壊領域における鉄筋応力の非破壊測定 (JRR-3, RESA-Ⅰ)

    本研究では、鉄筋コンクリートのひび割れ近傍の鉄筋応力分布を明らかにすることを目的とし、昨年度トライアルユースの成果を踏まえ、試験体精度やひび割れ導入精度の向上を図り、再度ひび割れ近傍における鉄筋コンクリート中の鉄筋応力測定を試み、詳細なデータを得た。


  14. 過大負荷による表面処理材の残留応力緩和挙動の測定 (JRR-3, RESA-Ⅰ)

    レーザーピーニング表面処理によって生じた引張残留応力が存在する試験片は、引張負荷を増加していくと内部から塑性変形が始まることが明らかとなった。また、内部の塑性変形により残留応力の再配分が生じ、表面層が降伏する前に表面層の圧縮残留応力が緩和し始めることがわかった。


  15. 中性子回折法を用いた酸化物超伝導線材の非破壊分析 (J-PARC, iMATERIA

    超伝導線材Bi2Sr2Ca2Cu3Oy(=Bi2223)の原料粉末試料、および圧延前と圧延後の(Agシースに包まれた)線材試料の中性子回折スペクトルを測定した。中性子回折によりAgシース内部の結晶状態の非破壊評価が可能であることを初めて確認できた


・集合組織観察

  1. 球状黒鉛鋳鉄の強度及び切削製とミクロ組織因子の関係の解明 (JRR-3, RESA-Ⅱ)

    冷却速度を変えることで組織の異なる球状黒鉛鋳鉄の試料を製作した。引張-圧縮を10回繰り返し疲労した状態の試料について中性子回折を行い、残留格子ひずみを求めた。フェライト相のみ有する2試料について、(110),(211)は引張方向、(200)は圧縮方向に残留格子ひずみが残ることが分かった。


  2. マグネシウム合金板材のプレス成形後の残留応力と集合組織の関係 (JRR-3, RESA-Ⅱ)

    マグネシウム合金板材を試験片とし、MUSASIを用いてプレス成形前後の集合組織形態の変化を調べた。プレス成形前後の集合組織形態の変化は少なく、強い底面集合を有した。プレス成形後の残留応力はRESA-Ⅱを用いて測定した。側部のひずみが大きい。等々詳しいことがわかった。


E. 製品開発のための非破壊可視化

  1. マグネシウム合金製品の溶接継手部内部欠陥評価 (JRR-3, TNRF)

    加工後の材料内部の欠陥検出可能性の検証。ダイキャスト、スポット溶接部材、曲げ部材などを対象とした。マグネシウムでは中性子が透過しやすいため薄いサンプルははっきりした画像が得られなかった。しかし、溶接継手部の観察については、厚板(1mm)のため欠陥の有無が容易に判定できた。


  2. ジェットエンジン高圧タービンブレードの非破壊検査 (JRR-3, TNRF)

    加工後の材料内部の欠陥検出可能性の検証。ダイキャスト、スポット溶接部材、曲げ部材などを対象とした。マグネシウムでは中性子が透過しやすいため薄いサンプルははっきりした画像が得られなかった。しかし、溶接継手部の観察については、厚板(1mm)のため欠陥の有無が容易に判定できた。


  3. 電磁バルブのシール変形部位の可視化 (JRR-3, TNRF)

    電磁バルブのシール部分について中性子CT画像の撮影をCCDカメラを用いて行った。供試体を1視野0.4°のステップで180°回転させて行った。1枚の撮影時間は約1秒である。合成ゴムシールは存在が見えたが、テフロン(4フッ化エチレン)製のシールは、水素原子が含まれていないため、よく見えなかった。造影剤の付着を試みたがうまくいかなかった。


  4. 液体ロケット再生冷却燃焼器のラジオグラフィ試験 (JRR-3, TNRF)

    中性子の透過像撮影にイメージングプレート(IP)とCCDカメラの2通りを試した。IPで撮影した像は100μm以上の変形の判別のできる程度の分解能であった。CCDカメラはIPほどの分解能がないのでCT画像の撮影を試みたが、供試体には中性子の減衰率が高いNiが多く含まれ、分解能を改善できなかった。そこで、Niを含まない銅製の燃焼器についてCT画像撮影を行ったら分解能は向上した。変形について定量的な観察は難しい。


  5. ループヒートパイプの定常及び非定常動作時の可視化 (JRR-3, TNRF)

    ラジオグラフィで封入冷媒の可視化が可能となり運転中の冷媒の挙動を把握することができた。重力の影響を調べるため装置の姿勢を変えて実験し姿勢により差異が出ることが確認された。


  6. 電子写真現像器内の現像剤粉体流動の可視化 (JRR-3, TNRF)

    現像剤粉体をアルミニウム容器に入れて攪拌した状態での現像剤粉体の挙動を観察することができた。


  7. 加熱された細管内の流動形態観察 (JRR-3, TNRF)

    ステンレス細管内に(姿勢制御のスラスタ用)推進薬としてのヒドラジンを充填したサンプルの可視化を確認した。スラスタ用実機フィードチューブ(内径0.2mm,0.75mm)2本を用い、気相、液相のヒドラジンを注入し観察した。内径0.2mmでは識別困難であった。内径0.75mmでは可能であり、更に温度、圧力の条件を変えての気液2相流の流動可視化実験を行った。またチタン製配管とタンク内に入れた推進薬の界面形状についても観察し明確な映像が撮ることができた。


  8. 中性子ラジオグラフィーによる鋼材表皮下欠陥の解析技術の検討 (JRR-3, TNRF)

    厚さの異なる鋼材のベースを用意し、ベースの上には補助材(鋼材)を使って、空孔を模擬した空隙とアルミナ板を配したモデル試験体について透過度を測定した。その結果、鋼材の厚みが25mmまではアルミナおよび空孔を識別することができたが、50 mm以上では識別困難であることが分かった。


  9. 建築材料における水分移動の可視化と定量化 (JRR-3, TNRF)

    人工的に作製したコンクリートのひび割れ中の水分挙動についてコンクリートの乾燥状態をパラメータとして可視化を試みた。ひび割れに水を導入する水槽に注水してから時間を追って中性子透過画像から中性子透過率を求め水分強度に換算した。可視化ができ、かつコンクリートの含水率に依存して水分の移動量と移動速度が変化することがわかった。


  10. 天然ボロンを使用した中性子フィルターの特性調査 (JRR-3, TNRF)

    中性子フィルターとして使用される炭化ホウ素含有アルミニウム基複合材料の中性子透過率を測定した。安定した透過率が得られることがわかった。


  11. ホタテ貝殻入りアスファルト混合物内の貝殻の特性解明 (JRR-3, TNRF)

    ホタテ貝殻を85%含んだアスファルトについて、乾燥状態と水分を浸透させた試料のCTスキャン透過像を撮影した。水浸させた部分の水の保持が確認できた。


  12. 無容器法による金属融体の拡散係数の測定 (JRR-3, TNRF)

    無容器拡散実験の手法を確立するため、磁場印加により対流を抑制した状態でIn-SnおよびB-Al融液の無容器拡散を行い、試料内の濃度分布を中性子CTにより調べた。In-Sn系では濃淡が見られなかったが、B-Al系で対流が十分抑制されていることがわかった。


  13. 花崗岩石材中の不飽和浸透流の研究 (JRR-3, TNRF)

    花崗岩石材サンプルの乾燥過程と吸水過程につて、中性子ラジオグラフィ画像を直交2 方向から撮影した。解析処理した画像から、2 方向で明らかな違いが認められた。


  14. 人工衛星用スラスタ触媒層内の模擬推薬分解度の 中性子ラジオグラフィによる観察 (JRR-3, TNRF)

    人工衛星用スラスタの動作状況の把握がどの程度可能かを見極める目的で、スラスタの触媒層内に模擬推薬を入れて内部観察を行った。 スラスタのような金属内部で液相から気相へ変化するような事象を十分詳細な時間分解能、空間分解能をもって観察できた。


  15. 花崗岩石材中の不飽和浸透流の研究 (JRR-3, TNRF)

    試料の底面から水を浸透させ120分後に撮影した中性子ラジオグラフィ画像から浸透高さを求めた。産地(種類)、異邦性による差が認められた。


  16. キャピラリーチューブ内の減圧沸騰を伴う冷媒二相流の可視化とボイド率分布の計測 (JRR-3, TNRF)

    可視化画像からボイド分布を計測し、沸騰開始点を特定するとともに、沸騰後の蒸気-液二相流の流動特性に及ぼすチューブ形状の影響を明らかにすることができた。特に遠心力の影響が強いことがわかった。


  17. 毛髪繊維内の水分状態のラジオグラフィによる可視化及び小角散乱を用いた水分量による毛髪の構造解析 (JRR-3, TNRF)

    健全な髪とブリーチ剤で色抜きしたダメージ髪を水で湿らせた後の水分状態を中性子ラジオグラフィで計測した。ダメージ髪の方が水を吸収しやすいことが確認された。また、水分量の数値化の可能性が確認された。ヘアケア化粧品の開発への利用が期待される。


  18. ラジオグラフィ用測定器の開発と性能評価 (JRR-3, TNRF)

    中性子線による測定をVCADシステムへ適用するために、ラジオグラフィ測定を行い、コンクリート片のCT画像を取得した。


  19. ループヒートパイプの動作特性に及ぼすセカンダリーウィックの影響評価 (JRR-3, TNRF)

    セカンダリーウィック(2番目の芯)を追加したループヒートパイプを中性子ビーム実験に供した結果,以前に想定外事象が確認された実験条件においてもリザーバから蒸発器に安定して液が供給されていることが視覚的に把握でき,設計の妥当性を確認することができた。


  20. 100℃未満加熱を受けるコンクリート中の水分移動の観察 (JRR-3, TNRF)

    強度試験用の供試体を用いて、加熱温度65℃と90℃で7 日間加熱後、供試体断面内の水分移動性状を中性子ラジオグラフィで観察した。その結果、加熱温度65℃と90℃において、供試体表面からの水分逸散性状を視覚的に確認できた。また、加熱後の含水率分布が、加熱乾燥による圧縮強度の変化に対して及ぼす影響は小さいことが確認できた。


F. 中性子を利用した非破壊分析

  1. 中性子光学素子の元素分析 (JRR-3, PGA)

    プリズムシートを10枚及び30枚重ねた試料に中性子を照射し微量分析した。炭素、酸素、フッ素以外にも微量ながら水素、塩素が含まれていた。水分を吸着しにくい材質であることが確認できた。


  2. 光ファイバー素子の元素分析 (JRR-3, PGA)

    ファイバー素子の先端に発光体としてのホウ素とシンチレーターの混合物を付着した試料。中性子検出特性を実測するとともにホウ素の即発ガンマ線測定を行った。中性子照射に由来する信号は得られなかったので、発光体をBGA結晶に替え、かつ信号のバックグラウンドを低減した結果、中性子照射に由来するピークが観測できた。


  3. 遺棄化学兵器中に含まれる窒素・砒素系化合物の即発ガンマ線分析 (JRR-3, PGA)

    模擬試料に含まれる水素と窒素の成分比を変えて、水素と窒素のガンマ線ピークが干渉しないことを確認した。水素と窒素によるコンプトン連続スペクトルに隠れることなく、化学剤に含まれる成分のピークが検出できた。3.3mmの鉄板を試料と共に照射すると鉄からのガンマ線発生量が多すぎて窒素からのガンマ線を検出不可となり、鉄板を透しての検査は無理とわかった。


  4. コンクリート構造物塩害対策のためのコンクリート中塩分濃度の即発ガンマ線分析 (JRR-3, PGA)

    まず塩素イオン濃度の異なる4つのセメント試料について即発ガンマ線分析を行い塩素のカルシウムに対する重量比が塩素イオン濃度と比例関係にあることを確認した。次にコンクリートに含まれる塩素の即発ガンマ線分析を行い、塩分濃度分布が測定できた。


  5. 放射線ホルミシス効果を謳った化粧品の成分分析 (JRR-3, PGA)

    ホルミシス化粧品として売られている石鹸、ジェル、粉体、クリーム、及び一般の(非ホルミシス化粧品)泥パックの試料について、即発ガンマ線分析を行った。ホルミシス化粧品は全試料にGdとSmが高濃度で含まれており、非ホルミシス化粧品と比べて桁違いに高いことがわかった。


  6. 材料系及び生物系組成標準物質中の元素の非破壊分析 (JRR-3, PGA)

    産業技術総合研究所認証標準物質のうち窒化ケイ素セラミックス粉末、炭化ケイ素セラミックス粉末に対して即発ガンマ線分析を試みた。測定値は認証値と不確定さの評価の範囲内で一致した。


  7. ケイ素原料中のホウ素非破壊分析 (JRR-3, PGA)

    試料:ケイ素標準品、ホウ素ドープケイ素、太陽電池原料用ケイ素、およびホウ素標準品について、(感度向上のため)集光中性子ヒ゛ームを使用して、即発ガンマ線分析を行った。結果は溶液法に良く一致し、信頼性が得られた。


  8. ルテニウム金属中の塩素の非破壊分析 (JRR-3, PGA)

    ルテニウム金属試料は粉末及びバルク試料を用いた。測定には比較法と標準添加法の2つの方法で、標準試料として塩化アンモニウムを使用して、即発ガンマ線分析により試料の塩素濃度を測定した。双方の一致性の良い結果が得られ、誤差については標準添加法の方が1桁小さく、測定を増やせば更に精度が上げられることがわかった。


  9. 建築廃材処理物中の有害元素の探索 (JRR-3, PGA)

    木材などの建築廃材を加熱処理し粉末あるいは炭化した試料について即発ガンマ線分析を行った。含まれる微量元素について、処理プロセスの影響などの知見を得た。


  10. ホタテ貝殻粉末中の重金属の分析 (JRR-3, PGA)

    製品化するホタテ貝殻について重金属に対する安全評価のため微量分析を行った。試料はホタテ貝殻粉末と、比較のための石灰岩粉末で、CrやCdなどの毒性の強い重金属は特に検出されず、不純物が少ないことがわかった。


  11. 中性子遮蔽向け材料の微量元素分析 (JRR-3, PGA)

    ホウ素入り樹脂3検体とコンクリート3検体について即発ガンマ線微量分析を行った。定量解析の結果、μgオーダーの精度で分析できることが確認された。コンクリート骨材の特徴も得られた。


  12. Nal粉体材料及びNal(TI)結晶における不純物解析 (JRR-3, PGA)

    即発ガンマ線分析を行った結果、原料中不純物は問題ない量であり、現状の原料精製工程に満足できることが分かった。


  13. カーボン粉末中の不純物分析 (JRR-3, PGA)

    精製前の天然黒鉛を試料とし、製品の特性、品質確保・管理の目的で、金属不純物の分析を行った。K、Al、Hが多く検出されることがわかった。


  14. 花崗岩石材中の間隙構造および不飽和浸透流の研究 (JRR-3, TNRF)

    石に浸透する水の移動を中性子透過率分布の時間経過として測定した。石の内部間隙による石の劣化現象との関係を知る基礎データとした。 また、石の産地を判定するための即発ガンマ線分析を6産地の石について試行した。ホウ素および鉄のケイ素に対する比が産地判別に有効なことが分かった。


  15. 中性子による次世代半導体プロセス用極浅プラズマ・ドーピング層のホウ素の評価 (JRR-3, PGA)

    シリコン基板にホウ素を、プラズマドーピングしたサンプルとイオン注入したサンプルに熱中性子を照射し10B(n,α)7Li反応により放出されるα粒子のエネルギースペクトルを半導体検出器で測定した。α線ピークのエネルギーからホウ素の深さが評価できることが確認できた。


  16. 天然ボロンを使用した中性子フィルターの特性調査 (JRR-3, PGA)

    中性子フィルター(炭化ホウ素含有アルミニウム複合材料)について、炭化ホウ素の含有量を変数とし、即発ガンマ線分析装置の中性子モニターで中性子透過率を測定した。炭化ホウ素の濃度10%から60%の範囲で測定できた。


  17. 高性能中性子遮蔽材料の遮蔽性能評価 (JRR-3, PGA)

    ^10B濃度を調整したSiC-BNセラミックス粉末を樹脂で固め、透過中性子と試料厚みとの関係を評価した。その結果^10B濃度及びその吸収断面積から算出した値と良く一致した。


  18. 99mTcジェネレータ用Mo吸着剤のMo吸着能の直接観察 (JRR-3, PGA)

    ^99Moを吸着させた吸着剤(PZC,PTC)中のMo量の直接測定を即発ガンマ線分析により実施した。PZCへのMo吸着は、Clと置換して起こることから化学的な測定値との一致性が確認され、分析方法として成立することが確認できた。


  19. 食品中のホウ素の即発γ線分析の検討 (JRR-3, PGA)

    微量元素の分析が困難な元素もいくつかある。ホウ素もそのひとつで、生体、特に動物に対するホウ素の役割はあまり明らかにされていない。そのような役割を明らかにするために、ホウ素に対して高感度で、かつ、試料を溶液化する必要のない方法として、即発γ線分析法によるホウ素の分析を行った。多数の食品について、ホウ素濃度を測定することができた。


  20. タングステンブロンズ中の水素定量 (JRR-3, PGA)

    タングステンブロンズHxWO3 中の水素の動的性質を調べる上で、水素組成比x は重要なパラメータとなる。そこでPGA 測定を行い、その結果、作成した試料のx を正確に決定することに成功した。また、試料の加熱による脱水素の様子についても調べた。


G. 薄膜材料

  1. 中性子反射率による単分子層修飾金電極の構造解析 (JRR-3, SUIREN)

    石英基板に蒸着した金薄膜、および金薄膜上に機能性有機薄膜を形成させた試料について中性子鏡面反射率を測定した。金薄膜とその上に形成した有機薄膜の界面での反射率プロファイルから微細な膜構造を見出すことができた。


  2. Bi系高密度光記録材料薄膜の深さ方向の組成分布解析 (JRR-3, SUIREN)

    Si基板上にスパッタリングにより保護層、記録層、保護層を形成した試料について中性子反射率を測定した。表面の保護層に異なる物質を使用した試料を比較した。その結果、保護層に用いる物質によって薄膜中の層構造に違いが生じることが分かった。さらに、記録層物質にホウ素有りと無しの物質を使用し中性子反射率を測定し解析した結果、深さ方向の組成分布から、界面構造についてより詳しい知見が得られた。


  3. NdFeBの表面磁気構造評価 (JRR-3, SUIREN)

    鏡面研磨したNdFeB焼結体を試料として用い、磁性材料に対して偏極中性子反射率の測定が可能であることを確かめた。


  4. コンデンサ用誘電体皮膜解析 (JRR-3, SUIREN)

    ガラス基板上にスパッタ法でニオブとタンタルを成膜したものを、陽極化成処理し、熱処理の有無に分けた4つの試料について中性子反射率の測定を行った。プロファイルに大きな差はなかった。つぎに、電圧をかけた陽極酸化処理を施し絶縁皮膜を形成し、その上に化学酸化重合法により導電性高分子層を形成した試料を試験した。タンタルの電圧処理を追加した試料では絶縁酸化膜層と高分子層との間の界面幅が狭まり、より平坦になっていることが分かった。


  5. Fe/炭化物スパッタ多層膜の中性子反射率測定による水素トラップ状態の検討 (JRR-3, SUIREN)

    Fe(10nm)層とTiN(10nm)層を交互に20層重ねた多層膜をSi基板上に作成した試料を複数用意し、水素を導入したものと、導入しないものを比較した。中性子スピン反転有無を加えた測定も行った。中性子反射率プロファイルの0.04Å-1以下の領域で明確な差異が認められた。水素トラップ状態の違いを反映したものと思われる。


  6. 中性子反射率によるバイオ燃料電池電極界面の構造解析 (JRR-3, SUIREN)

    バイオ燃料電池の電極としての酸化チタン薄膜について電極界面構造情報を得るため、酸化チタン薄膜そのものと酸化チタン薄膜+重水の系について、中性子反射率測定を行った。後者の中性子反射率プロフィルに重水界面に由来した反射率の変化が観測されたが、詳細な情報を得るには薄膜形成条件の制御が不十分と評価している。


  7. 磁気ヘッド膜の反強磁性/強磁性界面における磁気構造の評価 (JRR-3, SUIREN)

    Si基板上にTa,Ru,MnIr,CoFe,Cu,Ruの一軸配向の多結晶体の薄膜を形成した試料について偏極中性子反射率を測定した。入射中性子のスピンの上下と検出中性子のスピンの上下の組み合わせによる4つのプロフィルから磁化構造の評価ができることを示した。


  8. 中性子反射率法によるシロキサン樹脂膜の評価 (JRR-3, SUIREN)

    シリコン基板上に形成したシロキサン樹脂膜について中性子反射率を測定し、解析の結果散乱長密度の深さプロファイルを得た。つぎに実用に近い銅の膜付きシリコン基板上に形成したシロキサン樹脂膜について中性子反射率を測定し、シロキサン樹脂膜への銅の拡散を確認できた。


  9. TiO2薄膜の5nm不完全極薄膜の薄膜密度の測定技術の調査 (JRR-3, SUIREN)

    ガラス基板上に酸化クロム膜層、更にその上にTiO2膜をスパッタ成膜した試料について中性子反射率の測定をし、解析により散乱長密度の深さプロファイルを得た。TiO2膜は5nmの外に10nmの膜厚の試料を測定し表面の密度変化の傾向を確認した。ZnO/Zn(1.2nm)/Ag(5.6nm)/ZnO/ガラスの多層膜試料について中性子反射率を測定、膜厚と密度を解析し、TEM、X線反射率の解析結果と良く一致することを確認できた。


  10. 合わせガラスにおける中間膜/ガラス界面の評価 (JRR-3, SUIREN)

    PVB樹脂フィルムを中間膜とするガラス界面での水の分布を評価するため、重水高湿度下で調湿した中間膜と軽水低湿度下で調湿した中間膜を用いた合わせガラス2試料について中性子反射率を測定した。フィッティング解析により散乱密度プロファイルを得た。調整湿度をよく再現する結果が得られた。


  11. 銅エポキシ樹脂接合界面の中性子反射率測定による研究 (JRR-3, SUIREN)

    Siウエハの上にエポキシ樹脂をコートし、水蒸気イオンを真空中照射し、Cuを蒸着したものを試料とし中性子反射率を測定した。ただし、水蒸気イオン照射については重水素置換の有無、照射なしの3通りの試験に分けた。結果には有意の差があった。


  12. 垂直磁気記録多層薄膜界面磁気構造の解析 (JRR-3, SUIREN)

    Si基板の上に積層したC/Pt/Ru下地層の上にCo-Pt-TiO2(15nm)の磁気層を積層した薄膜積層構造の試料に対し中性子反射率を測定した。解析の結果、膜厚、界面幅、磁気散乱長密度の値が他の測定から求めた値と良い一致を得た。


  13. 磁面シリコンを添加したダイヤモンドライクカーボン(DLC-Si)薄膜の表面構造解析 (JRR-3, SUIREN)

    DLC-Si膜試料はCVD法によりSi基板上にダイアモンド調製原料ガスの他にSi化合物ガスを添加して調製したもので、Siの添加量を変えて3種類調製した。できた後水に浸漬して保存した試料の結果から、Siの添加量の増加に伴って散乱長密度が計算どおり減少していること、表面でSiO2層が形成され、SiOH層が増加していることが分かった。


  14. 鉄鋼材料の表層酸化物の組成および構造解析 (JRR-3, SUIREN)

    純鉄を研磨、加熱(非加熱、300,400,450,500℃)、空気で酸化、により酸化した5つの試料について中性子反射率を測定した。結果は、酸化条件の差によってプロファイルに明確な変化は認められなかった。


  15. 水素フリーDLC膜の膜密度評価 (JRR-3, SUIREN)

    Si基板上に密度の異なるDLC膜を成膜した4試料について中性子反射率を測定した。解析の結果、水素フリーのDLC膜試料は水素フリーでない試料と比べて高密度であることが確認できた。再試験の結果、密度は水素フリーは3.0g/cm3従来DLC膜1.5g/cm3の2倍を確保した。さらに、添加元素を有するDLC膜について中性子反射率を測定した。臨界角が明瞭なため密度が容易に評価できた。約10%の密度向上が得られた。


  16. シリコンを添加したダイアモンドライクカーボン薄膜の表面構造解析 (JRR-3, SUIREN)

    シリコンを添加したダイアモンドライクカーボン(DLC-Si)の表面構造は大気中の水の影響を受けないことが明らかになった。ただし、DLC-Siの表面構造は大気中で経時変化することがわかった。


  17. 光導波モードセンサー用糖鎖ポリマー高分子薄膜の構造解析 (JRR-3, SUIREN)

    近年,糖鎖を用いたバイオセンシングの研究が注目されている。菌やウイルスなど有害物質を検出するための(導波モードセンサー用)糖鎖ポリマー高分子薄膜の構造は,従来法では計測が困難であったが、中性子反射率測定により,ナノレベルの薄膜構造解析に成功した。


H. 農作物、土壌等への応用

  1. 土壌粒子及び根の分布の可視化 (JRR-3, TNRF)

    土壌の異なった発育条件で育った樹木の幼苗の根を可視化観察。土壌の質、水分条件等によって可視化の難易が分かれることを確認し、根の可視化に適した条件の知見を得た。


  2. 植物中の水分動態の可視化 (JRR-3, TNRF)

    グラジオラス:撮影直前に新鮮な花穂を切り取り水分供給を絶った直後と1時間後の撮影をし、水分の分布を測定した。 ダイズ:株を抜き取って根を水洗し、根部と地上部を撮影した。根部の水分の分布は判別できなかったが、地上部は水分差を観察することができた。


  3. 植物を用いた水分分布及び含水量変化の解析 (JRR-3, TNRF)

    乾燥に弱いササゲと乾燥に強いササゲを水分量30%の土壌で2週間育成させた後中性子観察した。乾燥に弱いササゲの方が土壌の水分が多く残ったことから、水分の吸収能力が弱いことが分かった。


  4. ナシみつ症発生程度の異なる品種間および植物成長調節物質処理果実における中性子線投影像の差異化 (JRR-3, TNRF)

    みつ症の発生しやすい品種「豊水」、「17-26」、みつ症の発生しにくい品種「幸水」、「17-3」について幼果、収穫適期前、収穫適期の3回に分けてサンプリングした。2mm厚にスライスした試料の中性子線投映像を撮った。「す入り」又は「濃淡斑」を数値化して評価した結果、みつ症状が激しい果実ほど「す入り」又は「濃淡斑」が見られた。みつ症果実は水分保持能力の低下だけでなく細胞壁の崩壊のような質的変化が全体に起こっているという知見が得られた。


  5. 酒米における吸水パターンの解析 (JRR-3, TNRF)

    水稲3種(ひちた錦、山田錦、コシヒカリ)を対象として吸水パターンを、心白の有り無しに分けて、測定した。吸水パターンは水分分布の時間経過をグラフ化したもので、検討に有効な詳細なデータが得られた。


  6. 中性子測定によるリンゴ創作炭内部の組織観察 (JRR-3, TNRF)

    品種の異なるリンゴ炭について、中性子ラジオグラフィによる品種間の乾燥具合の差、及び乾燥度合いの異なるサンプルの3次元可視化解析を行った。炭化処理を施した後は繊維状の組織が残りおもしろい画像が得られ、品種による差、特徴が見つかった。


  7. 中性子ラジオグラフィーによる果樹類の水分分布の計測 (JRR-3, TNRF)

    カンキツの枝、キウイフルーツの枝、カンキツの接ぎ木に成功したサンプルと失敗したサンプルについて、水分分布を中性子ラジオグラフィにより観察した。試料を乾燥することで水分分布が見えてくること、接木の成否の判断が非破壊検査できることが分かった。


  8. バラの切り花における水分動態と日持ち性との関連に係る試験 (JRR-3, TNRF)

    バラ3品種の切り花について、活け水に挿した状態で時間変化を中性子ラジオグラフィで花と茎の水分含量を測定し、花の状態、吸水量と比較して、品種による特性を調べた。


  9. 農作物中の重金属の即発γ線分析 (JRR-3, PGA)

    北海道産3種類と佐賀産8種類の測定を行い、C,H,S,B,Cl,Kのピークが確認できた。点数(統計)を増やし、S/K-Cl/K,Cl/K-B/Kの2つの元素濃度分布図をプロットし、産地による分布の傾向に差が出た。産地特定システムの構築が期待できる。


  10. 地質試料等の多元素同時非破壊分析 (JRR-3, PGA)

    ①ボロー川流域(モンゴル)、②コピアポ(チリ)郊外の金精錬所、③日本の金鉱山周辺から採取した試料を即発ガンマ線分析にかけた。水銀が①の試料から71ppm、②の試料から900ppm検出された。③は検出されなかった。共通して一般の地質試料と比べて、ホウ素、カリウム、チタンが多く含まれていた。また、④ルソン島北部(フィリピン)⑤カンボジアから採取した河川底質試料を測定。④からは高濃度の水銀、ホウ素、カドミウムを、⑤からは高濃度の水銀、ホウ素を検出した。本件の測定で、重金属のほか、環境への排出規制項目であるホウ素含有量が高いことが判明した。


  11. 有機塩素系農薬ドリン剤を吸着する活性炭の活性点となる活性元素の分析 (JRR-3, PGA)

    農薬ディルドリン剤をよく吸着する活性炭(木質系)とそうでない活性炭(ヤシガラ系)について即発ガンマ線分析で元素分析しその違いを調べた。H,B,Clの3つの元素に大きな差があった。


  12. 即発γ線分析法による農作物中元素濃度測定法の開発 (JRR-3, PGA)

    現在、国内外で食品中のカドミウム等の基準値の強化が検討されている。そこで、農作物・家畜飼料中のカドミウム等の無機元素濃度を迅速で高精度な測定をする非破壊分析法としてPGA法を試した。カドミウムの標準溶液を添加したダイズとコムギについて、PGAで計測したカドミウムのカウントと別途原子分光装置で定量した試料中のカドミウム濃度との関係を求めた。誤差が大きく、精度を向上す改善が必要である。


I. 他の利用

  1. 熱中性子フルエンス標準のトランスファ技術の開発 (JRR-3, PGA)

    即発ガンマ線分析装置における中性子場を熱中性子校正場として実現させる可能性を検討するため、中性子スペクトルの測定、中性子バックグラウンド場の評価、フルエンスの測定を順次実施した。


  2. パナソニックグラファイトの中性子線による評価 (JRR-3, MUSASI)

    市販グラファイトのX線評価と中性子評価を行い比較した。


  3. 中性子による検出器測定評価と測定回路検討 (JRR-3, MUSASI)

    Pu-Be中性子線源でなく直接中性子ヒ゛ームによる中性子検出器の校正を試行し、簡単にできることが判明した。


  4. 中性子非弾性散乱を用いたSOFC用電解質の酸素拡散挙動の観察 (JRR-3, TAS-1)

    リン酸スズをプロトン化しプロトンの拡散挙動を直接観察するため中性子非弾性散乱を測定した。結果はプロトン伝導は単なる連続拡散ではなく跳躍拡散で説明できることを示唆している。


  5. 古文化財の非破壊可視化観察 (JRR-3, TNRF)

    青銅鏡のさび、付着していた布、真珠と思われる部分、アクリル系合成樹脂溶液浸透による繊維などを中性子ラジオグラフィ観察した。X線画像と比較すると見え方が異なり中性子による観察が有効であることがわかった。


  6. 新規フッ化物中性子シンチレーターを用いた中性子検出実験 (JRR-3, MUSASI)

    Eu添加6LiCaAlF6単結晶について、0.5mm厚の結晶を位置敏感型光電子倍増管の受講面に密着させ、結晶の上に直径1-5mmの穴のある1mm厚のカドミウム板をマスクとして固定し熱中性子を照射し透過像を撮影した。サブミリ程度の解像度が得られることを確認した。


  7. 低損失光ファイバー母材の構造解析 (JRR-3, TAS-1)

    直径15mm-長さ300mmに切り出した合成石英ガラスロッド2種類を中性子散乱装置にかけ散乱スペクトルを測定した。数時間の測定時間で十分な強度のスペクトルが得られ、不純物の有る/無しによる差は小さかった。




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