ＲＩ施設の日常管理業務

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作成： 2001/10/14 森　一幸データ番号　　　：040240 ＲＩ施設の日常管理業務目的　　　　　　：ＲＩ施設の日常管理放射線の種別　　：ベータ線,ガンマ線,中性子概要　　　　　　：　ＲＩ施設の日常管理業務はRI線源管理、個人管理、環境管理及び施設管理で構成され、放射線安全を図ることを目的とする。詳細説明　　　　：　「 RI線源（線源）管理」　線源受入時：（図１） (1) 市販のＲＩを購入する場合は、許可を受けている貯蔵量の範囲内で(社)日本アイソトープ協会（以下「協会」という）に注文し、送付された線源容器には番号を付し、貯蔵施設に保管するとともに線源管理台帳に記録する。 (2) 他事業所より譲受する場合は他事業所と譲渡譲受書を交わす。その他の手続きは市販ＲＩの購入と同様である。　使用時：（図２） (1) 許可を受けている一日最大使用量の範囲内で使用する。 (2) 実験前後に実験台上又は実験台前床面の汚染検査を行い、相応な汚染が検出された場合は除染等の処理を行う。 (3）使用・保管記録をつける。 (4）定期的に線源の点検整理を行う。　廃棄時：（図３） (1）固体及び無機液体廃棄物は協会発行の「放射性廃棄物分類図」に従って分別し専用ドラム缶に収納する。特に難燃物と不燃物の分別には注意を要する。 (2) 有機液体廃棄物は放射能濃度を測定し焼却濃度限度以下であることを確認し専用焼却炉で処理する。焼却残渣は固体廃棄物として処理する。 (3) 動物廃棄物は専用機器で処理し動物廃棄物用ドラム缶に収納する。 (4) 排気については高性能フィルターの差圧が初期の2倍を超えた場合又は定期的に交換し、放射性棄物とする。 (5) 排水については排水濃度限度を超えないよう希釈等を行い排水する。尚、それぞれについて廃棄記録、焼却記録及び排気排水記録をつける。　「個人管理」 (1) 健康診断の対象は初めて管理区域に立ち入る者そしてその後も立ち入る者である。健診項目は問診、血液検査、皮膚・目の検査である。又実施頻度は1年毎又は半年毎であるが、それぞれの事業所に適用される法律によって項目、頻度は異なる。実際の運用は適用される放射線障害防止法・人事院規則・電離則の規制の厳しい方に行う。健診記録を保管し写しを本人に交付する。 (2) 教育訓練については取扱う前及びその後も1年を超えない毎に1度行う。取扱う前の教育項目・時間数は人体に与える影響３０分、安全取扱い４時間、法令１時間及び予防規定３０分である。又、再教育については時間数・内容は定められていない。 (3) 被ばく量の測定は外部被ばく測定と内部被ばく測定が行われる。外部被ばく測定はフィルムバッジ、熱ルミネッセンス線量計(TLD)、光刺激蛍光線量計(OSL)又は蛍光ガラス線量計等が用いられる。通常1ヶ月毎に交換し測定評価会社に送付し、被ばく結果を受け取り評価し保管するとともに本人に写しを交付する。内部被ばく測定は通常計算法(月1回の空気中サンプルの測定)を用いている。記録は外部被ばく量及び内部被ばく量を合計して管理する。 (4) 管理区域入域管理は手書きによる帳簿方式でもよいが、記入漏れが多くなることからできるならばIDカードを用いたコンピューターシステム管理方式がよい。特に管理者の勤務時間以外にも使用する場合は推奨される。　「施設管理」　床面、実験台上の整理清掃を行う。床面は定期的にポリッシャーがけを行い、新しいワックスを塗布することが望ましい。「自主点検の手引き」（参考資料１）に基づき使用施設及び使用方法の点検を行う。施設の点検は目視による場合が多いが、見落としのないように時間をかけて行う。排水設備及び排気設備の電気的、機械的及び動作チェックを行う。特に排水ポンプ、排気ファンモーターの絶縁測定、電流値測定、排気ファンベルトの亀裂・劣化、フィルター差圧(目詰まり)点検は重要である。排水・排気・エリアモニターの点検は定期的に行う。管理区域境界及び使用室間の風向測定、使用室排気口及び総排気口の風量測定を行い設備の健全性を確認する。特にフードの吸い込みが健全か否かに注意する。使用許可申請書を参考に標識・掲示の有無・劣化を点検する。特に屋外にある標識は劣化するので注意する。サーベイメーター、ハンドフットクローズモニターをチェッキングソース等を用いて点検する。図1　受入時のフローチャート（原論文1より引用。　）図2　使用時のフローチャート（原論文1より引用。　）図3　廃棄時のフローチャート（原論文1より引用。　）原論文１ Data source 1： (社)日本アイソトープ協会放射線管理実務マニュアルⅡ 原論文２ Data source 2：大学等放射線施設協議会「大学等における放射線安全管理の要点」編集委員会大学等放射線施設協議会大学等における放射線安全管理の要点、平成１０年９月２日発行、株式会社アドスリー原論文３ Data source 3：西澤邦秀名古屋大学放射線安全取扱の基礎、平成１３年４月２０日発行、名古屋大学出版会参考資料１ Reference 1：放射線障害防止中央協議会 (財)原子力安全技術センター自主点検の手引き、平成4年11月キーワード：RI線源管理、環境管理、個人管理、施設管理、管理区域、出入管理、被ばく、設備点検 radioactive isotope management, environmental management, personal management, facility management, controlled area, access control, radiation exposure, equipment check 分類コード：040207
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