E. 製品開発のための非破壊可視化


 
  1. マグネシウム合金製品の溶接継手部内部欠陥評価 (JRR-3, TNRF)

    加工後の材料内部の欠陥検出可能性の検証。ダイキャスト、スポット溶接部材、曲げ部材などを対象とした。マグネシウムでは中性子が透過しやすいため薄いサンプルははっきりした画像が得られなかった。しかし、溶接継手部の観察については、厚板(1mm)のため欠陥の有無が容易に判定できた。


  2. ジェットエンジン高圧タービンブレードの非破壊検査 (JRR-3, TNRF)

    加工後の材料内部の欠陥検出可能性の検証。ダイキャスト、スポット溶接部材、曲げ部材などを対象とした。マグネシウムでは中性子が透過しやすいため薄いサンプルははっきりした画像が得られなかった。しかし、溶接継手部の観察については、厚板(1mm)のため欠陥の有無が容易に判定できた。


  3. 電磁バルブのシール変形部位の可視化 (JRR-3, TNRF)

    電磁バルブのシール部分について中性子CT画像の撮影をCCDカメラを用いて行った。供試体を1視野0.4°のステップで180°回転させて行った。1枚の撮影時間は約1秒である。合成ゴムシールは存在が見えたが、テフロン(4フッ化エチレン)製のシールは、水素原子が含まれていないため、よく見えなかった。造影剤の付着を試みたがうまくいかなかった。


  4. 液体ロケット再生冷却燃焼器のラジオグラフィ試験 (JRR-3, TNRF)

    中性子の透過像撮影にイメージングプレート(IP)とCCDカメラの2通りを試した。IPで撮影した像は100μm以上の変形の判別のできる程度の分解能であった。CCDカメラはIPほどの分解能がないのでCT画像の撮影を試みたが、供試体には中性子の減衰率が高いNiが多く含まれ、分解能を改善できなかった。そこで、Niを含まない銅製の燃焼器についてCT画像撮影を行ったら分解能は向上した。変形について定量的な観察は難しい。


  5. ループヒートパイプの定常及び非定常動作時の可視化 (JRR-3, TNRF)

    ラジオグラフィで封入冷媒の可視化が可能となり運転中の冷媒の挙動を把握することができた。重力の影響を調べるため装置の姿勢を変えて実験し姿勢により差異が出ることが確認された。


  6. 電子写真現像器内の現像剤粉体流動の可視化 (JRR-3, TNRF)

    現像剤粉体をアルミニウム容器に入れて攪拌した状態での現像剤粉体の挙動を観察することができた。


  7. 加熱された細管内の流動形態観察 (JRR-3, TNRF)

    ステンレス細管内に(姿勢制御のスラスタ用)推進薬としてのヒドラジンを充填したサンプルの可視化を確認した。スラスタ用実機フィードチューブ(内径0.2mm,0.75mm)2本を用い、気相、液相のヒドラジンを注入し観察した。内径0.2mmでは識別困難であった。内径0.75mmでは可能であり、更に温度、圧力の条件を変えての気液2相流の流動可視化実験を行った。またチタン製配管とタンク内に入れた推進薬の界面形状についても観察し明確な映像が撮ることができた。


  8. 中性子ラジオグラフィーによる鋼材表皮下欠陥の解析技術の検討 (JRR-3, TNRF)

    厚さの異なる鋼材のベースを用意し、ベースの上には補助材(鋼材)を使って、空孔を模擬した空隙とアルミナ板を配したモデル試験体について透過度を測定した。その結果、鋼材の厚みが25mmまではアルミナおよび空孔を識別することができたが、50 mm以上では識別困難であることが分かった。


  9. 建築材料における水分移動の可視化と定量化 (JRR-3, TNRF)

    人工的に作製したコンクリートのひび割れ中の水分挙動についてコンクリートの乾燥状態をパラメータとして可視化を試みた。ひび割れに水を導入する水槽に注水してから時間を追って中性子透過画像から中性子透過率を求め水分強度に換算した。可視化ができ、かつコンクリートの含水率に依存して水分の移動量と移動速度が変化することがわかった。


  10. 天然ボロンを使用した中性子フィルターの特性調査 (JRR-3, TNRF)

    中性子フィルターとして使用される炭化ホウ素含有アルミニウム基複合材料の中性子透過率を測定した。安定した透過率が得られることがわかった。


  11. ホタテ貝殻入りアスファルト混合物内の貝殻の特性解明 (JRR-3, TNRF)

    ホタテ貝殻を85%含んだアスファルトについて、乾燥状態と水分を浸透させた試料のCTスキャン透過像を撮影した。水浸させた部分の水の保持が確認できた。


  12. 無容器法による金属融体の拡散係数の測定 (JRR-3, TNRF)

    無容器拡散実験の手法を確立するため、磁場印加により対流を抑制した状態でIn-SnおよびB-Al融液の無容器拡散を行い、試料内の濃度分布を中性子CTにより調べた。In-Sn系では濃淡が見られなかったが、B-Al系で対流が十分抑制されていることがわかった。


  13. 花崗岩石材中の不飽和浸透流の研究 (JRR-3, TNRF)

    花崗岩石材サンプルの乾燥過程と吸水過程につて、中性子ラジオグラフィ画像を直交2 方向から撮影した。解析処理した画像から、2 方向で明らかな違いが認められた。


  14. 人工衛星用スラスタ触媒層内の模擬推薬分解度の 中性子ラジオグラフィによる観察 (JRR-3, TNRF)

    人工衛星用スラスタの動作状況の把握がどの程度可能かを見極める目的で、スラスタの触媒層内に模擬推薬を入れて内部観察を行った。 スラスタのような金属内部で液相から気相へ変化するような事象を十分詳細な時間分解能、空間分解能をもって観察できた。


  15. 花崗岩石材中の不飽和浸透流の研究 (JRR-3, TNRF)

    試料の底面から水を浸透させ120分後に撮影した中性子ラジオグラフィ画像から浸透高さを求めた。産地(種類)、異邦性による差が認められた。


  16. キャピラリーチューブ内の減圧沸騰を伴う冷媒二相流の可視化とボイド率分布の計測 (JRR-3, TNRF)

    可視化画像からボイド分布を計測し、沸騰開始点を特定するとともに、沸騰後の蒸気-液二相流の流動特性に及ぼすチューブ形状の影響を明らかにすることができた。特に遠心力の影響が強いことがわかった。


  17. 毛髪繊維内の水分状態のラジオグラフィによる可視化及び小角散乱を用いた水分量による毛髪の構造解析 (JRR-3, TNRF)

    健全な髪とブリーチ剤で色抜きしたダメージ髪を水で湿らせた後の水分状態を中性子ラジオグラフィで計測した。ダメージ髪の方が水を吸収しやすいことが確認された。また、水分量の数値化の可能性が確認された。ヘアケア化粧品の開発への利用が期待される。


  18. ラジオグラフィ用測定器の開発と性能評価 (JRR-3, TNRF)

    中性子線による測定をVCADシステムへ適用するために、ラジオグラフィ測定を行い、コンクリート片のCT画像を取得した。


  19. ループヒートパイプの動作特性に及ぼすセカンダリーウィックの影響評価 (JRR-3, TNRF)

    セカンダリーウィック(2番目の芯)を追加したループヒートパイプを中性子ビーム実験に供した結果,以前に想定外事象が確認された実験条件においてもリザーバから蒸発器に安定して液が供給されていることが視覚的に把握でき,設計の妥当性を確認することができた。


  20. 100℃未満加熱を受けるコンクリート中の水分移動の観察 (JRR-3, TNRF)

    強度試験用の供試体を用いて、加熱温度65℃と90℃で7 日間加熱後、供試体断面内の水分移動性状を中性子ラジオグラフィで観察した。その結果、加熱温度65℃と90℃において、供試体表面からの水分逸散性状を視覚的に確認できた。また、加熱後の含水率分布が、加熱乾燥による圧縮強度の変化に対して及ぼす影響は小さいことが確認できた。